今、その巻物をひも解くべきとき

一休禅師が遷化される直前に、三巻の巻物を弟子たちに遺しました。

「この先、私が亡くなった後 本当に困り果てた時にだけ、これを開けなさい。
 それまでは絶対に開けてはならない」

何年か後に、寺に大問題が持ち上がり、寺の存亡の一大事になりました。
弟子たちは、知恵の限りを尽くしましたが、妙案を思いつかず、どうしようもなくなってしまいました。
そのとき、一休禅師が遺してくれた巻物のことを思い出して、恐る恐る紐解いてみると、その巻物にはこう書かれていました。

一巻目 『大丈夫』


二巻目 『心配するな』


三巻目 『なんとかなる』



・・・・・・。


3本の巻物の言葉を何度も繰り返して読んでいた弟子たちはだんだんと元気づけられ、ついに危機を乗り切ったということです。