日帰り小旅行〜「飯塚の旅」

〜足の向くまま気の向くままに〜
女二人飯塚探索記


時は師走にはいったとある月曜日。


「朝早く迎えに行く(途中で拾う)から起きて待っとけ」と、母上から連絡があったのは前日の夜でした。

父上がどうやら飲み会で帰ってこないので羽を伸ばす魂胆のようです。





・・・私は扱いやすい運転要員_| ̄|○



福岡市の私のアパートから飯塚へと向かいます。

八木山峠越えをしようかと思いますが、トラック海道でもあるその道、ラッシュのときらしくて不安なのと、さっさと人の来ないうちに観光しようという魂胆もあり、 奮発して有料道路を通っていくことに。


山道は景色もよく、気持ちがよく走れました。



そうやって走っていると

飯塚でー、ナナホシ母娘がー、ものすごいシャッター通りにー、出会った〜。
(ウ○ルン滞在記風に)


ほんとに見事なシャッター通りができていました。ここも長崎街道、炭鉱の町としてにぎわったころもあったのだろうなぁ。そういう事情もあってか、千鳥まんじゅうとか甘いものがたくさん売っています。



まあ、それはよこにおいておいて、嘉穂劇場に到着。洪水で進水したとかで有名な、木造のあの劇場です。 大人一人入場料300円という安さで劇場見学ができます。








隅々まで、どこでも見ていいよという感じの解放ぶりが素敵でした!団体での見学のツアーとかもあちこちで組まれているとか聞いていますが、あれは十分観光する価値ありですね。じっくり見て回りたいところです。

冬は足がつべたいですが・・・。



=以下見学中のたぶん役立たない覚書=

★せりというものに役者をのせて、人力で『えいっ』と舞台へ持ち上げて登場させることもあるそうです。
せりあがる」という言葉はここから来たんだろうな


★奈落への入口もみた。奈落にも入った。狭い入口に急な階段、舞台の底深くへといざなってくれた。
力棒というのがあった。人力で回転させるらしい。


★すっぽんというものもあった。それをつかって幽霊や妖怪が登場するらしい。そういえば古畑任三郎でも電動のすっぽんがあったようななかったような。でも全く違ったものだった。


★とにかく広い観客席。箱席とか花道とか桟敷席とか、劇場というものの中に入るのが初めての自分は大興奮(笑)


★あの大きな空間に柱一つもないんだよなぁ。


★小道具部屋というものも見た。ものすごく埃っぽい。たぶんもう使われていないのだろう、時代劇用の小道具とか(例:千両箱、キセル、のれん、などなど)マネキンとか、興味深いものがたくさん置いてあった。


★鳥屋(とや)というところで役者さんは出番を待つらしい。以外と広いスペースだった。


★太いロープが何十本と、複雑怪奇に張られている。それを操る所もあった。…重要な仕事だ。なんだかとあるサスペンスの「オペラ座館殺人事件」とかをほうふつとさせた。


★古い新聞記事などの資料もあり、戦時中のものまであるようだった。貴重なものだろうと思う。




まぁ、そんな感じで大満足のうちに嘉穂劇場を後にします。





次に嘉穂劇場から15分ほど車で進んだところにある、旧伊藤伝右衛門邸へと向かいました。


炭鉱王の豪邸。すでに観光地化されて看板がきちっとでています。
周りは閑静な街並みで古い感じの建物が多く残っていました。


そして伊藤邸を見学に来る観光客を狙って、電信柱などいたるところにレストランの宣伝が・・・。
なんだか大学の学園祭か、新入生勧誘を髣髴とさせます。



外観も回遊式庭園も素敵ですが、玄関を入り玄関口だけで8畳というのに打ちのめされます。
屋内は写真撮影禁止だったので外観と庭園だけ。









=以下見学適当に雑感(ざっとした感想)=

★広い。とにかく広い。


★ふすまのとってもそれぞれ違って、春をイメージした間にはそれにあった花のとってがつけられている。


★ふすまに桔梗の取っ手の細工。 可愛い!


★この家に大黒柱というのはないそうだ。


★ボランティアの人が観光客に一生懸命説明してくれている。
なかなか熱心に、なるほどと分かりやすく話をしてくれるので気に入った。特に女性の人がいい感じだった。男性の人はなんだか高飛車な態度だった。


★天井の板が二枚だけ色が変わっている部屋があった。二階(屋根裏?)に学術調査に来ていた体格の良い学生が滑って落ちて踏み抜いたとか。マンガみたいにぶら下がっていたとかなんとか。

そして一枚板のそんな長い木材がなかなか手に入れられなかったので修復にも時間がかかり、修繕費ン百万かかったとか。


★欄間も品のよい、落ち着いた感じのものだった。

廊下、畳37枚・・・。天井は前を向くと真中に向かってへこんでいるように(谷折り)になっているよう
見える。
しかし後を見ると逆に山折で凸になっているように見えます。

実際は、水平にきちっと張られている。本当に不思議だった。


★屋内から眺める庭園も素敵だった。


★風呂場も広々としてよかった。うらやましい。


★白蓮さん(奥さん)は小柄な人らしい。素敵なドレスがあった。


★白蓮さんが九州に嫁いでくる条件に「水洗トイレをつける」というものがあったらしい。
そのおかげでここに九州発の水洗トイレが設置されたらしい。





そうやって、近くでお昼も食べて大満足のうちに帰途につきました。
帰りは八木山峠を超えて帰ってきました。トラックがどうしても膨らんではみ出してくるので、キープレフトをしっかり守らないときけんです。皆さんも通るときはご注意を!



その山道の入口に、なんと卵を売っている店があるではありませんか。

入りましたよ。もちろん。
そしてGETしました。


かすてらとプリンとたまごと、

巨大シュークリームを!


他にもクッキーとか、おいしいそうなものが山ほど売られていたのですがとりあえずそんな感じで。

え、なぜ写真がないのかって?
それは運転している私の横で母上が「シュークリームうめー♪」と、パクパク食べてしまったからです(-_-#)


写真撮りたかった・・・。


ナナホシ:「母上、私にもくれ〜。皮がパリパリでおいしそうだ!」
母上:「ほれ〜、少しだけよ〜(笑)」




カスタードがあまり好きでない私にも、これはすんなり食べれる感じの自然な味でした。
う〜ん、二人で出かけるとどうしても食い倒れになってしまいます。


=Fin=